カレンダー、スペシャル年賀状、テーマ別年賀状、誰でも使える年賀状、パーツ、フォント、マナー集、マニュアルなど。
この本を買う人は普通は求めていないだろう。尖ったデザイン、人とは違うデザインを楽しむ心のゆとりが必要な人だ。
だけど自分ではデザイン出来ない人。住所氏名欄、挨拶文、コメント欄など、入れにくいだの、何だのという人は使ってはいけない。
その位に尖っている必要がある。その程度は許せる。
しかし、しかしである。尖り過ぎだろう。これ。良いものもあるが、もはや年賀状ではないものが少なくない。
はがきのアートやDMと思われても仕方ない。尖る方向が少し間違えている気がする。年賀状の作法を踏襲しつつ、その制限の中で暴れて欲しかった。
制限の中にこそ創作はある。五七五の俳句みたいなもので、その流儀を守りながらも破る。そんな手があったのかと思うようなものを作るのがデザイナーだろう。
五七五が百百百になってしまっては、もはや俳句とは言えないのと同じだろう。少しだけ残念な気がする。
ちなみに表紙のインパクトも午年が一番強烈で、少しずつパワーが落ちているように思える。もしかすると若い人はこれでないとダメなのだろうか。
これがクールだ。カッコいい。素晴らしいと思うならば、もう自分にはムック本をレビューする資格がないのかもしれない。
賛否両論、物議をかもすデザインがとにかく多い。辛口になったが、その善し悪しを決めるのは、使う人と使い方に違いない。