さなめ/ぽんさんのオリジナル年賀状へのこだわりをエッセー感覚で。

さなめ/ぽんさんの私の年賀状作法その2

オリジナリティのある年賀状

年賀状は携帯へと

いつからパソコンを使い始めたのかは覚えてないけど、少なくとも中学を卒業するまでは、この「枚数稼ぎのための手描き年賀」をしてた気がします。高校からは……携帯持つ子が多くなったので、やっぱり携帯年賀が多くなりましたが。

ただ、それと同時期に犬を飼って。これまた、我が家の愛犬は素敵なポーズをたくさん取ってくれるので。暫くの間は、「犬年賀」なるものに趣向転換……。それまでの間は手描きでやってたので、写真を取り込んで編集するだけの作業は物凄く楽でした……。2006年(多分、高校1,2年くらい)に作ったものは、どうしてか「怖い」と評判になったけど、自分的にはナイスアングルだと思ってたり。

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そして。高校生になったくらいから、紙で届く年賀状の数が徐々に減り始め。(携帯年賀の普及が、物凄くでかいです)毎年やりとりをする子が限られてきて。ここから、あたしは絵をパソコン内に取り込んで色を塗って印刷して量産……というものに切り替えました。ひとまずは、年と「あけましておめでとう」の常套句だけを先に入れておいて、あとの空いたスペースにメッセージを書き込む。それでも、絵自体がオリジナルのものなので既製品と被ることはないかなぁっていう感じです。

で。同じ趣味の子たちは、毎年のようにあたしと同じくオリジナルの絵付きの年賀を送ってきてくれるんですが。短大生の頃には、それが4枚、5枚になり。一般かぶれになっていたことと、年末年始に遊び呆けてたこともあって、自分も一時期は携帯年賀に切り替えました。当時1,2年は紙の年賀状を出すのを辞めて、メールと……あとは、サイト内でフリー配布する年賀状だけを作ってたり。葉書を出すのは、それこそ紙年賀をくれた人にだけでした。

そして再び年賀状が…

ただ、ここ3年くらいで結婚・出産する友人が増え。家族写真付きの年賀状が、たびたび送られてくるようになり。絵付き年賀をくれる子たちも少々増えたことで、あたしはまた紙年賀を復活。去年は、パソコンで作った絵年賀を、サイトに展示・メールに添付・紙に印刷、ととことんまで使い回してやりました。

近頃、私生活が忙しくなってきたことで、どうしても趣味に講じる時間が減ってきて。頻繁に会う友人以外との交流も、おろそかになっています。そんなあたしが唯一、自分を出せるのが、暑中見舞いや年賀状。昔は「枚数稼ぎ」に過ぎなかった年賀状は今や、「1年に1度のことだし」と、普段は後回しになっていることを思う存分に楽しむ時間になっています。

今回この文章を書くに当たって、昔に貰った年賀状のストックを引っ張り出してみました。手描きのものはもちろん、印刷物にもメッセージが書き込まれているので、どうしても捨てることが出来ず……一番古いものでは1997年の葉書なんかもあって、ちょっと驚いたり。

同級生や先輩、昔文通をしていた友達、今も交流のあるツレに恩師……1回限りの人もいれば、何度も見る名前もあり、と、なかなか多種多様なあたし宛の年賀状。でも、色んな人からのメッセージを読み返してみると、なんだかほっこりした気持ちになりました。中には、失礼な話「あれ?これ誰やろ」と思う名前も多々あり。以前サークル活動をしてた頃に仲の良かった子かな?なんて想い出に耽ったりもして。慌ただしい日常を忘れて、一時過去にタイムトリップできました。

先生からの年賀状

その中でもひときわ感慨深くなったのは、中学3年生の時の担任からの年賀状。かれこれ10年、毎年のように届いている年始の挨拶は、実はクラスメイト全員に送っているんだとかで。去年の年賀状に書いたメッセージの返信と先生の近況が書かれているだけなんだけど、元旦には決まって学生時代が懐かしくなります。そして、毎年「先生、マメやなぁ」と思います。笑

先生曰く、ずっと欠かさず年賀状を送っている理由は「問題児ばっかりやから心配やった」「年賀状が返ってきたら安心する」らしく。これまた意外に返事が来るんだとかで、当時の面々を知っているあたしは、クラスメイトが年賀状を書いてる姿を想像したら何だか可笑しくなりました。去年、定年退職する先生を祝う場を設けた時には十数人のクラスメイトが集まり。来てない人の近況などもちゃんと話題に挙がったからか、先生は「もう大丈夫やな」なんてことを言ってました。が、多分年賀状のやりとりは今後も続くんだろうと思います。少なくともあたしは、来年の年初めにも先生の宛名を見たいなぁ、なんて考えていたり。