巳年・年賀状友人知人用・c04

c04・タイポグラフィー的

タイポグラフィーとは、文字だけでデザインしたものだ。厳密にはこれは違うし、言う程でもないのであくまでも「的」としている。今回の年賀状はモリサワフォントを使用している。モリサワと言っても知らない人が多いかもしれない。

デジタル化以前は写研がデファクトスタンダードだったが、DTPでは事実上の標準となっている書体だ。広告や出版物に広く使用されている。当社でも仕事上モリサワパスポートを12ライセンス持っている。賀王を含め、今回の年賀状ではふんだんに使っている。画像の場合は問題ないが、Illustratorデータの場合はアウトラインを取ってあっても、ライセンスのない人が拡大縮小は良いが、加工して使う事は許可されていないので注意して欲しい。（どうしてもという方はライセンスを取得してください。書体に関しての著作権はすべてモリサワの使用許諾に準じます）

良い書体は、文字を組んだだけで見栄えが違う。文字と文字の間隔、字形の絶妙のバランス。それは過去から連綿と続いた文字組の文化があり、綺麗に見える文字の組み方の技術の進化に他ならない。書体が悪いと文字を詰めたり、バランスを取るのに要らぬ苦労を強いられる。

黒子に徹してオモテに出ていないが、文字の文化はとっても深い。ひとつの書体にとてつもない労力がかかっている。業界人として書体を制作したり、開発している人に敬意を払いたいと思う。

（ふゆき）