猿の文字の中に干支・年賀状スタンダード用・e02

猿の干支絵文字

12年前に描いたものをリメイクした。発想だけが同じで中味は違う。それなりに手の込んだサルの顔を描いている。だけど、一番時間がかかるのは、何を描くかであって、何を描いたかではない。考える時間が最大の難関だ。だから、時間節約のためにリメイクとなる。発想が貧困になっているとも言えるし、そもそも次から次へと違う発想で描くのが無理だとも言える。これは絵文字の部類に入る。文字の一部、あるいは全部を何かに見立てる手法だ。漢字は、もともとが象形文字なので、原型が既に絵文字だ。だからそれを絵文字にするのは、俯瞰すれば、すべてがリメイクだろう。

一瞬で分かるもの、しばらく考えて思わずニヤリとするもの。それぞれに味があるが、年賀状そのものが人の目に触れる環境を考えると、お正月にじっと注視されるより、ぱっと見て誰から来た…とか、印象だけを見る方が多いに違いない。その点、後からニヤリとするものは分が悪い。気がつかないままになる恐れがあるからだ。

そんな訳で、あまりだまし絵的なものは描かないと決めている。時間がかかり、気づいてくれない。最悪だ。分かりやすいを追求する方が効果が高いので、自分としてはどうしても安直な絵文字に逃げることになる。クリエイター魂はどこへ行った？困難に立ち向かうのがクリエイターではないのか…との意見には、元々、私はクリエイターとは思ってません…と返すしかない。はい、B級デザイナーで結構。但しこれだけは、断固として言いたい。

パクリエイターは大嫌いである。真似るなら、B級で良い。B級、万歳！

（ふゆき）