慣性の法則
流れがあると次が予測出来る。例えば本で顔半分しかないデザインをの写真があっても、半分しか顔がないんだ…と思う人はない。ない部分は見る人が補っているからだ。文字だって線だって同じ事で、切れていても繋がっていなくてもいい。
黒澤明監督が、蝦蟇の油という著書の中で女性が着物の帯をとこうとするシーンの後にいきなり着物が足下に落ちるシーンがあれば、観る人が中間の動作を補ってくれる。これは慣性の法則が働いているからだと言った。なるほど…と思った。
映像に限らずこういう効果は非情に有り難いし、逆言えば全部表現しなくてすむから省略が可能になってくる。
これをもっとすすめると、何と、殆ど何も描かなくても全てを想像してもらう事が可能だ。真っ白な画面でも全てを察知してもらえる。これを専門用語で未完成の法則という(嘘である)
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