巳年・年賀状一般用・e07

e07・古典的絵馬と竹

超古典的年賀状を、少しだけ色合いと技法でごまかした…というと語弊があるので、新しい年賀状風に見えるように錯覚を起こさせた。（あまり変わらん）色は単に塗ってあるだけでなく、光を想定して僅かに階調があり、一定ではない。写真でもそうだが、同じ色が塗ってあるような写真はない。白い服を着ていても、青い服を着てても、写真に撮ると陰影が出来て同じ色にはならないのと同じだ。

陰影は非常に大切だ。アプリケーションの進化で猫も杓子もドロップシャドウをかけるが、この影が濃すぎると台無しになる。距離と影の濃さは反比例する。ぼけ足は比例する。そこを計算して影をつければ効果的な影になる。

竹は単なるワンポイントのアクセントだ。料理の皿に盛ってあるパセリと同じようなもんだと思えば良い。あってもなくてもどっちでも良いけど、色がそこにあると引き締まるような気がする。但し、竹だから良いが、ここにパセリを描くと違和感がある（当たり前だ）

このようにして、年賀状は出来てゆく。毎日料理を作る調理人や、主婦の一瞬の思いつきのようなものだ。特別な才能なんて要らない。繰り返し繰り返しの中で少しづつ工夫を繰り返し、前に使った料理の調味料を変化させて新しい味付けをしていくようなものだ。アバンギャルドな年賀状は新しい世代に任せておこう。

…という事で古典的年賀状の説明を終わります。

（ふゆき）