羽子板は定番である。花魁よりも歌舞伎役者の赤い化粧がニワトリと若干マッチする。これを逃す手はない。亀甲は格子や菱形、扇形と並んで和風模様の象徴ともいえる。昨年に引き続き江戸風浮世絵風の年賀状だ。
こういうのは見栄えに比較して意外に時間が掛からない。しかし多用すると発想が安直なワンパターンに陥るので出来るだけ避けたいところだ。似たようなものに、奴ダコとか、カルタとか花札もある。正月らしいと言えばそうだが、作り手としてはあまり面白いとは言えない。
難しいのは需要はワンパターンの安直路線が人気があると言うことだ。意外にみな保守的で斬新なものは好まない。やっぱり正月位は…という発想が支配しているのだろう。だが、どこかでカラを破らないといつまで経っても変わらない事になる。既成概念をうち破り新しいものを求める時代は来ているのだから、正月といえど例外ではない筈だ。使い手の方にそう提案したい。