友人・知人c-09ふゆきデザイン年賀状

消えたイノシシ

出来上がったものが消えた時、人は呆然とする。それが労力のかたまりだと余計に衝撃が大きい。例えば、ドミノを苦労に苦労を重ねて並べていきあと一息というところでくしゃみをして全部倒れてしまったりすると呆然とするに違いない。或いは、根性入れて作った田畑と作物が天災で全てが無に帰したら、無力感にさいなまれ唖然とするだろう。

私も確かにイノシシを描いた筈なのに、何故かしら次の日に見たらどっかに消えてなくなっていた事がある。もう一度作る根性がすっかり失せていた。行きあたりばったりの性格なので、何をどう描いたのか、さっぱり思いだせない。全ては闇の中に消えていった。それが右にあるハンコの中のあった筈のイノシシである。これも天災と諦めて結局文字にした。

殆どそのしのぎの思いつきなので、なんと全然覚えていない。今年賀状をイチからやり直したら、きっと全く別のものばかり出来るに違いない。その位何も覚えていない。参考に昨年の分を見たら、ふ〜〜ん、ふ〜〜ん…と頷くばかりである。そして前年の分を見ていつも思うのだ。

これ作った人って天才やな…（自分でいうなってか）

自称天才も天災には勝てないというお話でした。

(ふゆき)