家族B-07ふゆきデザイン年賀状

必然の偶然

発想が貧困になってきた。普通に何でも良いじゃないか…と思うかもしれない。しかし、そんなものはどこにでも転がっている。別に自分が時間を割いて作る必然性がどこにもない。ありきたりのものを作るぐらいならサイトを運営している意味もない。サッサと閉鎖して、その時間を有効に使った方がましだ。

年賀状を作り出して得た大きな利点とは、同じ材料を使っても違うように見える技術が発達した事だろうか。少しだけ引き出しが増えた気がする。

1点だけ綺麗に作ったりするのは意外に誰にでも出来る。だけど数多く作る必要性が出来た時に引き出しをいくつ持っているかが問われる。デザイナーでなくても同じ職種の人なら、それが分かるに違いない。困った時の何とか頼み。頼むのは神様ではなくて、己の引き出ししかないのが、常だ。新しい斬新なものなんて、そうそう出てこない。しかし多く作ろうとすると、やがて降って沸いたようにいくつかは新しいものが出来る。

それは偶然の産物のように感じる。だけど、新しいものを作るぞと思わない限り出てこないのもまた事実なのだ。斬新さとは常に必然の偶然であると私は思っている。だけど、残念ながら今年はその偶然に恵まれていない。

(ふゆき)